『ウルフ・オブ・ウォールストリート』という映画を鑑賞した。
この話は金、セックス、ドラッグを欲望の赴くままに手に入れた男の話であり、実在するジョーダン・ベルフォートという詐欺師が主人公だ。(それにしても、レオナルド・ディカプリオは、この映画以外にも「Catch Me, If You Can」や「華麗なるギャツビー」など金持ちを演じるのが本当にハマる。)
彼は、26歳で年収49億円を手にした稀代の詐欺師である。ペニー株という株式市場に上場できないゴミ株を情弱相手に売り続けた。
彼がやっていた事は詐欺そのものだが、凄いのは相手の心を揺さぶる巧みな話術だ(現在の彼はモチベーショナル・スピーカーという立場で全世界を飛び回っているようだ)。
彼の会社は仕事中にドラッグをやったりトイレで社員がセックスをしたりと、滅茶苦茶なのだが、彼はとにかくカネを稼いだ。
彼はクズ株をいかにも素晴らしい投資商品であるかのように見せ巧みに売りさばいていく。
社員を雇い、彼らにやり方を教える。実績を残す社員は自らも金持ちになる。逆に、実績を残せない者は自殺したりしている。
初めは怪しい投資会社も実績を積むにつれ、彼は「本物」になっていく。
そこで得た金は本物だし、それを見せつけることによって情弱共が更に金をつぎ込む。
彼は、新入社員として「ロスチャイルド証券」という証券会社に入社しマジメに仕事をする。10億円ほどを稼いだ人からドラッグを教わり、自らが独立した後もキメキメ状態で仕事に邁進する。
映画ではあまり描写がないので僕の推察になるが、彼は元来とてもマジメな人間性なのだと思う。
もちろん、民衆を煽り続けるテクニックは目を見張るものがあるし、酒とドラッグに溺れる姿は「マジメ」とはかけ離れている。
が、初めからその通りに出来ただろうか?という問いについては、僕は「No」であると思っている。
一度、実績を作ってしまえば「実績を残した」という事自体が自信になり、それが相手の信頼を得て、より多くの金を集めることになる。
その時にはもう、キメキメ状態である必要は無いかもしれない。
この記事で僕が伝えたいこと、それは「虚の状態から実に至るまでに自信などは必要ない」という事だ。
というか実績の無い状態で自信など持ちようがない。
巷では、童貞をバカにする風潮がセクハラだなんだと騒がれているが、彼らが変わるにはどうしたらいいのだろうか。
元非モテの僕には彼らの気持ちは痛いほど良く分かるし、だからこそ変わるためにどうしたのかを考えてみた結果、
「初めの一歩に自信もクソもない」
という結論に行き着いた。これは恋愛でも仕事でも勉強でも同じ事が言える。
恋愛に関して言えば、例えば女の子とのアポの時、初心者であればやはり自信はない。やったことが無いし、やり方は「普通は」だれも教えてくれない。
というか街を見渡してみたらいい。ツイッターであれだけ「即!」とか言っている人達がいるのに、街で声掛けしている人なんて、ほとんどいない。
普通じゃないことや新しい世界に踏み込むときには、必ず人は精神的なブレーキを掛ける。みんなやっていない事に一番の旨みがあるのに、「皆がやっていないから不安」に思う。
自信なんて持ちようがない。
そして、初回を乗り越えるのが一番のハードルだ。
僕は、当時付き合いのあった商社マンに何回かクラブに連れて行かれたんだけど、音はうるさいし、声掛けは出来ないしで、帰りたくてしょうがなかった。
その人は、僕を毎回合コンに誘い何回も女の子と2人きりになれるよう、終電で先に帰って僕にチャンスを与えてくれた。
でも僕には何も出来なかった。バーで二人で飲んでも、終始緊張しっぱなしで距離を縮めることさえできなかった。
クラブに行った時だって、テキーラ4杯ぐらい飲んでベロベロになっても声掛けなんて出来なかった。
柱にもたれ、何かを期待しながらチビチビと飲んでいただけだ。ただクラブ代をムダにし、カラダを酷使してムダな時間を過ごしただけだ。
そんな僕が、「虚」の状態から「実」を得られるようになる為に心がけた事をここに記したい。
それは時に、これを読んでいる「今の」自分の周りの考えと合わない事もあるだろう。
だけど、後悔しない人生を歩む為に何よりも一歩を踏み出すことが重要だ。
◆「初めて」に挑戦しやすい環境に身を置く
よくツイートでも目にするが、大前研一氏は「人が変わる方法」は3つしかないと言っている。
1つ目は時間配分を変えること。2つ目は住む場所を変えること。3つ目は付き合う人を変えること。
変わりたいと思って、「そう」振る舞う自分を、「そう」だと受け止めてくれる人と過ごすようにしたい。その為には人間関係を変える事が一番だ。
大学デビューだとかバカにする連中は言わせておけばいい。
変わりたいと思って実際に行動や見た目を変える経験は、実際に友人達からの評価や付き合い方が劇的に変化する。
自分は変われる、変わってもいいんだと思う事にこそ価値がある。
少しずつでも自信を身につけていくプロセスが大事よ。— Kaz (@12_vagabond) 2017年12月27日
自分は変わっても良いんだ。
今までの人生で人間関係の下層にいたことのない人には信じがたいことかも知れない。
だけど、いつだって変われるチャンスはある。後は自分がどう行動するかだけだ。
大学デビュー?結構じゃないか。どんどん変わる経験をする人としない人、長い人生というスパンでどっちが充実するか考えてみるがいい。
◆足を引っ張る連中とは極力付き合わない
人は社会的な生き物だ。
共同体には力関係は必ず存在する。それが自分の思うところと違ったとしても、そのように振舞わなければ共同体に属せなくなるリスクがある。
でも、僕達はもっとわがままで良い筈だ。フラットなネット社会では言いたい事をブチまけるも良し、人の共感を得るも良し。
なんせ窮屈に生きる必要はない。— Kaz (@12_vagabond) 2017年12月28日
かく言う僕も、おそらく地元では実績を残せなかっただろう、今までの仲間はとても大切だが、こと女に関しては、絶対にマウントを取ってくる。
そして、βであるうちは、そこから醸成されるマインドセットや自信のなさは言葉や挙動の端々に現れ、女に伝わる。
彼女達は無意識的に非言語コミュニケーションをする、いわばプロフェショナルな生き物だ。
足を引っ張ってくるヤツは害悪以外の何物でもない、即刻ブロックする案件だ。
女にブロックされ慣れている僕らだって、たまには友人をブロックしても良いはずだ。
◆いかに「外から映る自分の姿」を考えない時間を増やせるか
恋愛(アポ)では、相手がほしい情報、してほしいことを、してほしいタイミングで提供する。
「今俺ダサいこと言っていないか。彼女に笑われていないか。キスしたら嫌がられるんじゃないか」
こうした考えが頭をよぎるのは良く分かる。
だが、目の前の子がどういう状態で、この子を落すために、喜ばせるために何が出来るかに100%の集中力を投入する。
久しぶりにナンパした事ない人とナンパしたが、まるで相手の事を見ていない。
自分がどう思われるか、しか気にしてない。
逆に言うと、相手の反応に「のみ」意識を集中して会話を続けるだけで、アポはうまく行く。— Kaz (@12_vagabond) 2017年6月30日
自分のことしか見ていないヤツに未来はない。即刻ゴミ箱行きだ。
ダメだったら次に行けばいい。
大事なのは、「全力でやる」という事だ(そのウチ肩の力は抜け、スッとできる様になる)。
仕事で言えば多くの人がどこかしらの組織に属している。自分の利となる事ばかりを考えては組織は崩壊する。常に全体を見渡しながら「組織がどうあるべきか」を考えて行動する必要がある。
ジョーダン・ベルフォートも完全に自分が儲けることだけを追求しているが、その為には途中経過において仲間を儲けさせようというマインドがある。
原動力として自分が儲ける事を前提にするが、そのプロセスにおいては、完全に相手目線に立っている。
勉強で言えば、忘我の境地に達しながら知識を得ることや、いかに頭を働かせることに時間を使えるかが鍵となる。
「分厚い本を何ページ、何冊読んだぜ、俺スゲぇ!ヒャッハァ!」とかっていうのは全くもって意味を成さない。
そして、ウジウジとツイートだけを見ている人がいるのであれば、「まずは行動しよう」といいたい。
非モテは常に100%を狙いにいく。1回目でダメならダメ。
でも仕事だって商売だって、運動だって1回目から上手くいくことなんてあり得ない。
それが分かれば、断られることへの恐怖心は薄まるよ。— Kaz (@12_vagabond) 2017年12月28日
大丈夫、ウマく行かないからw
だけど、それを体験するだけでも大きな一歩だ。
非モテの自尊心など掃いて捨ててしまえるほど小さなものだという事が身を以って感じられるようになる。
たとえ、テキーラで泥酔した状態でも声掛けが出来るようになったら上出来じゃないか。
ジョーダン・ベルフォートもキメキメ状態の方がパフォーマンスが上がったはずだ(多分)。
◆まずは小さな成功体験を
よく言われることだが、ナンパにおいていきなりゴーレム(S級)とは戦えない。
まず一つ断っておくと、童貞や非モテは、女の事を美しい存在だと思うが故にこき下ろす。
男同士でファッション雑誌の読者モデルを指差し、誰が一番可愛いかなどと議論し合った日々があるだろう。
ネットでモデルのアラを探し、ブスだブスだと揶揄する連中がいるが、断言しよう。
あいつらは目の前に彼女が現れたら目を合わす事すらできない。
よく考えてくれ。
数多の選考を勝ち抜いて、雑誌の記事を飾るような連中は、普通目の前に現れない。
そんな強敵を「ひのきの棒」と「おなべのふた」しか装備していない状態で倒せる筈が無い。
超魔界村で鎧を剥がされた主人公が、ボスに勝てるか?
残念ながら、僕には勝機は見えない。
心配しなくても、そんな男に彼女達が振り向くことなど未来永劫ありえない。
女だって同じはずだ。
◆初回の成功体験にすがる
モテそう、チャラそう、遊んでそう。
(もちろん初回から、いきなり相手の求める言葉なんかがサラッと出てくる人なんていないんだけど)。
ナンパする者の多くが切り身ヘアー、筋肉質でクラッチバッグを持っているのは、「モテそう」と思わせる最大の効果を発揮するからであって、実際その人は童貞かもしれない。
モテたかったら、「実があるように見せれば」一発は上手くいく。
その一発にすがるのだ。
あの時の衝撃を胸に抱いて街に出る。
するとどうだろう、今まで自分がどう思われている事があんなに気になっていたのに、ほとんど気にならなくなっている。
一度モテ始めると、「モテてるからモテる」という所謂モテスパイラルを作ることが出来る。これはもう「実」の状態だ。
一つ言っておくと、モテるのに金は要らない。
しかし、モテる為に金がいらないって言うのは良いよね、学生もサラリーマンも社長も平等だもん。雄としてどうあるか、と言う一点でのみ評価が分かれる。
会社のような政治も権力も関係ないフラットな実力主義の世界。
— Kaz (@12_vagabond) 2017年12月18日
必要なのは、オスとしての自信だけだ。
自信が付けば、もう「虚」などとは言わせない。
初回はマグレ当たりでも、ブスを抱いて友達に笑われても(実体験)当たりは当たりだ、貴賎はない。
なんにせよ、初回が一番大変だとは思う。
そう、まさにZero to Oneというヤツだ。
今回は、失敗を恐れて行動できない人に向けて書いた。
2017年も終わりだ。
この記事が「2018年、俺は変わるんや!」と息巻くどこかの誰かに届けば嬉しい。
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