Bounden Duty

英語は得意ではないが、この言葉を調べて見た。

どう言う意味か分かるだろうか?

コレは「本分」の英訳である。

僕は「本分」という言葉が嫌いである。

というのはこの言葉には、「◯◯たるものこうあるべき」と言う意味だからだ。

もちろんサラリーマンという立場である以上、言わなければいけないこと、それを心にも思ってないことというのはあるし、仕事や人間関係をうまく行かせる為にも、そうした態度や言動が必要であることはもちろん理解している。

若いうちは自分1人の人生であり、基本的に仕事以外の時間は100パーセント自由である。

だけど結婚して子供が生まれるうちに、また会社である程度の役職に就くと、「◯◯たるもの何々すべき。何々であるべき」という観念でガチガチに固められていくというのがわかる。

本当のところはわからないが、40歳代のサラリーマンで自殺者が多い、精神疾患が多いと言うのは、もちろん経済的な悩みもあるだろうが、家庭で置かれた立場、会社で置かれた立場、によって「こうすべき」と言う強迫観念と戦うことができなくなってしまうが故に起こってしまうものであると思っている。

先日キングコングの西野さんのブログを拝見し、「自分のやりたくないことは仕事としてやらない」、「言いたくないことは言わない」、「そして言わなくてもいい環境を作っておくことが大事」であると言うことを書かれていた。

もし、今の会社でしか生きていない、、会社の仕事が忙しすぎて家庭と会社の行き来しかないような人生を過ごしているのであれば、それはとても危険なことかもしれないのである。

もちろん、忙しいから仕方のない事かも知れないが、それ「だけ」で人生を消費していくのは、避けるべき行為だといえよう。

僕は長男として育ってきたからかもしれないが、「こうすべき」という観念が強い気がする。

この性格を元に、僕に似たような友達、それらは全て僕の人格を形成し、人生を豊かにする基礎を作ったという事は紛れもない事実であるが、別の見方をするならば、それは僕にとってのしがらみや枷という見方もできる。

それが故に、僕は 地元を抜け出し別の地域に移り住んだ。

そこには友人はおらず、ものすごくホームシックになったが、今となっては自分の世界を広げるいい機会になった。

そして、そこで思ったのは今ある世界だけが全てではないということだ。

余談だが、東京にいたときには全く気にしなかったスカイツリーが、東京以外のニュースで取り上げられていた時、東京出身の僕が東京に憧れを抱くという、何とも不思議な感情も抱いた。

先程の西野さんやホリエモンなどは、すでに自分がしたくないことはしなくてもいいと言う世界の住人となっているため、その言葉には物凄く重みがある。

一方で、「そんなことはできないよ」「どうすればいいんだよ」と思ってる人もいるに違いない。

上述の通り、僕はサラリーマンであり、やはり本業の際には自分の立場をわきまえての言動をすることになるし、それは必ずしも自分の言いたくない事だってある。

だけど、自分の世界を広げていく、という努力をすることによって、少しずつ、自分の本分というものが薄くなっていく感覚を覚える。

それは、その時に見せる自分の顔が違うからだ。そして、それが多ければ多いほど、自分の立場というものが増える。

増えるが故に、「○○たるもの~」という観念も薄まる。

これは現時点では正しいかどうかはわからないし、信憑性もないものであるが確信に近いものを持てているのである。

それ故に、僕は「自分がこう言う立場だからこうしなければならない」と言う考え方で生きるのはやめている。既婚者だから、 父親だから、サラリーマンだから、男性だから…

あー、うるせえ、うるせえ!!

この言葉を現実世界で、言いたい時に言えるような立場ではないけれど、それが出来るようになったら、それが一つのゴールなのかな。

そして、あえて本分というなら、「僕がKazであるが故に、Kazらしく行動する」と言ったところか(尾崎豊かよ。。。)

だから、僕は、僕を立場や年齢でしか判断できない人間とは極力関わらないようにしているし、この先もそうするつもりだ。

 

たとえサラリーマンであれ、プライドをもって仕事をする。

これに関しては、もちろん大切な事だと思う。

だが、プライドだけで時間や精神の全てを投下し、浸かり過ぎない努力が必要だ。

関わっている時間が長いほど、その事を考える時間は長くなり、その世界の考え方や慣習が自分の常識になってしまう事は往々にしてある。

そして、それは自分でも気づかない事が多い。

まだまだブレブレであるが、サラリーマンという立場が、「自分のいくつもある側面の一つに過ぎない」と自信を持っていえる様になりたいモノである。

 

おわり

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