サラリーマン卒業の目安

副業を始めて、3年程度が経過した。

累積赤字がすごいことになって、とんでもない額をリボ払いに変更したり、融資受けて何とか危機を脱したり、50万円の高額商品の返品を受けて資金繰りが悪化したり、損益分岐点売上高を正確に把握していないことで、実は全然儲かっていない時期があったり(これについては、別記事で詳述するけど)、いろいろトラブルがありつつも、ebayの仕様や顧客対応、マーケティング方法、お店の作り方、英語、外注化、時間配分、事業主としてのマインド等々、本当に多くのことを学ぶことができた。

そして、その結果いくばくかのお金も手に入れることができた。もともと、小遣い制から脱するために始めた事業であり、始めた当初は不安で死にそうになっていたが、残金5,000円でも数十万円の高額スクールに入会して本当に良かったと思っている。

では、実際に自分でお金を稼いでみてどう感じたのか?そして、新たな方向性が見えたので、自分の考えをまとめる意味で記事にしていきたい。

お金を稼いでみて

もともと、女の子と遊ぶのは好きなので、ここに関しては相変わらずといったところだが、少しいいものを買ったり、少し高い店で飲んだり食べたりしてみた。

結果、「こんなもんか」という感じ。

もちろん、最上級のサービスを提供してくれる店なんかに行けば、違う体験ができるのかもしれないが、そこまで大きな満足感を得られるものではなかった。

だったら、朝日を浴びながら公園で100円のコーヒーを飲んでいるのも気持ちがいいし、数倍~数十倍の差額を払ってまで体験しなくてもいいかなという思い(今は)。

とはいえ、とりあえず小遣い制を脱したいという思いから副業を始めて、その目的を達成して、やっと嫁からの経済的自由を達成してしまった僕は、ちょこちょことモノを買い、ちょこちょこと少し高い店に行ったり、まあそれなりに散在していた。どこかで「これじゃまずいなー」とは思っていたが。。

 

サラリーマン卒業の目安とは

サラリーマン卒業は僕の目標の一つであり、いつか達成することは間違いないのだが、具体的にどうすればいいかという悩みがあった。目標金額を設定し、その金額を副業で稼ぎ切ろうという考えでやっているが、どうにもしっくりこない。

キャッシュフローをみるか、ストックをみるか

まず、本業以外の収入があることを前提に考える。

よく情報商材屋がいう月収〇〇円というのは、実はとても分かりやすくて、短期的で具体的なものであれば人は想像がしやすい。

例えば、給料が手取り25万円で、副業月収が50万円なら単純に倍の実入りで、生活水準のアップが想像できる。

このキャッシュフローをサラリーマン卒業の目安にする、というのが一つの見方。

不動産など、毎月安定的な収入が見込まれるのであれば、この考えを元に動いてもいいかもしれないが、季節による売上変動が大きい業態は常に資金繰りの不安に苛まれる。

農家は収穫と栽培の時期があり、売上が立つのは年間でも1か月かそこらだろう。それを元に1年間生活していくわけだが、月々のキャッシュフローは安定しない(僕がさくらんぼ農家で、泥棒に入られようものなら発狂する)。

その為、農家に対しては手厚い保障がいくつも用意されているが、個人事業については自己責任が基本である。

何より、僕は家族持ち、持ち家、自家用車、保険etcと情弱サラリーマンの典型のような固定費にまみれた生活を送っている。仮にいくつか見直すことはできても、子供の学費、生活費などなど、変数が大きすぎて、とても月々のキャッシュフローをサラリーマン卒業の目安にすることはできない(本業の数倍のキャッシュフローが1年以上安定するなら考えてもいいが)。

では、一方で、ストックとしていくら作ったらいいのか、正直あまりわからなかった。

サラリーマンの生涯年収である2億円か。月20万円副業で稼げたとしても、約80年かかる計算だ(僕の矜持として、本業の金は一切あてにしないというのがある)。だったら、もっと副業を頑張って利益を積み上げるしかない。

この程度の考え方だった。

その結果、思うように売り上げが上がらない月には、目標との乖離が大きく不要なストレスを抱えるようになってしまった。このままじゃいくら時間があっても足りない。。。本業と筋トレとアポと育児と家事で寝不足の日々が続いた(どれか削れ)

 

FIREの存在を知る

もはやTwitter界隈では使い古された感じもあるが、FIREに関する本に出会い、僕は衝撃を受けた。

FIREを知らない人のために概要をまとめると、以下の通りである。

・FIREの概要(Financial Independence Retire Early)の略:

要するに人生における早期の段階で、経済的に自由になりましょうという事。これに関する本を数冊読んだが、共通するのは、以下のポイント

・年間支出の20~30倍の資産を作る

・それを元手に資産運用し、運用益から毎年の支出を引き当てる

資産ポートフォリオの4%の資金で1年間の年間支出を賄えれば、貯蓄が30年以上持続する確率は95%以上というデータもある模様(米国の成長率はインフレを考慮しても7%ほどという過去のデータに基づく)。

・米国株式、債券をベースに運用

・下落相場でも絶対に売らず、押し目買いを続ける(いずれ上がるという前提に立っている)

・もしくは25倍貯めながら、投信で運用する以外に現金をある程度準備しておくというのも手である。

何から配当なりリターンを享受するかというのは本によって違いはあれど、上記の項目はいずれの本にも共通していた。

少し計算してみる。

・例えば、500万円の年間支出の場合、30倍なら15,000万円を作り出せれば、OK(そんな簡単じゃないけど。。。)
・副収入がある場合、その分を差し引いた金額をゴールにすればよい。
例)300万円の副収入がある場合、500万円ー300万円=200万円×30=6000万円貯めればOK

と大きく、目標額は下がる(もちろん副収入というのも、安定した金額でなければならない)。

冒頭で書いたように、僕個人としてはぜいたくを好まず、酒代とホテル代(ある意味ぜいたく)があればいい。

あとは、子供がこれからどういう進路に進むのかをパターン別に計算してみる(すべて私立、公立/私立、すべて公立、その他などなど)。

その結果、僕の人生において一番金がかかる時期と年齢がざっくりと割り出された。今本業で賄っている部分をいくら副業とストックから割り当てればいいのかについてもシミュレーションしてみる。

その結果、いつまでに、いくら貯めればいいのかが明確になった。

あとは、投資額を最大化するために、月々の貯蓄額を最大化し、投資先を見極め粛々と投資を続けるだけだ。

※投資銘柄は絶賛選定中

 

結局、どういう人生を送りたいか

という当たり前であり、根幹的な自問に帰結する。

よく言われることだが、腰を据えてじっくり考える時間をとった人は多くはないだろう。平日は仕事に飲み会、帰宅したらゲームと安酒とエロ動画で時間をつぶし、土日は遊んだりして日々を送る。

どういう人生を送りたいかは、こうした日々の喧騒から一歩引いてじっくり考える時間が必要である。

以前もTwitterのタイムラインで紹介したが、人生の目標を考えるうえで、おすすめの書籍を紹介したい(アフィリエイト代は女の子とのデートに消えます)。

この本は、GMO代表取締役社長の熊谷正寿氏が書いたものだが、非常によくできている。

人生において、重視する目標をピラミッド型に設定している。一番土台になるものを「教養・知識」「健康(美容)」「心・精神」とした上で、その上に「プライベート・家庭」「社会・仕事」があり、「経済(もの・金)」は最後の部分なのだ。

これは、金を追いすぎた結果、その他のものが疎かになることを避け、「何のために稼ぐのか」という事をしっかり考えられるようになっている。

イメージ図

※引用元:http://www.president-vision.com/index.php?state=backnumber&action=view&id=97

どうか、どこか1日だけ休みをとって、人生について考える時間をとってみてほしい。

携帯の電源を切り、デートもジムの予定も入れず、紙とペンを準備して自分の将来について、どういう人生を送りたいかをじっくり考えてみてほしい。

何もないままに、いきなり金を稼ぐ方法を探すと、僕のように迷走することになる。

僕にとってサラリーマン卒業は目標ではあるが、目的ではない。究極的には送りたい人生がサラリーマンの先にあるだけで、卒業そのものは一つのマイルストーンに過ぎない。

独り身と既婚者、年齢によってとるべき戦略は変わる

置かれた状況や年齢によって、とるべき戦略というのは当然変わってくる。

独り身で固定費がかからない場合なら、基本的には資産構築に邁進すべきだが、月々のキャッシュフローをみての卒業もあり(会社員という信用がなくなるので、借りられる金は借りておくというのも手。特に原価がかかるビジネスモデルは資金繰りに困る可能性はあるので、現金は潤沢にしておいたほうがいい)。

家庭がある場合は、固定費が生活費の多くの部分を占めるので、年間支出を抑えるにも限度がある。もちろん何を削るかという事は家族で要相談であるが、独り身よりも変数が多く、資産構築を基本とすべき。

今回取り上げたFIREの考え方で、自分が置かれた状況、今後の展望を考えたときに、僕なりの道筋が示された。

お金をたくさん作って、サラリーマン引退なんて夢がないと思われるかもしれないが、「自由」こそ僕が真に求めるものだったんだと、最近になって再認識した。

その為に、必要なものも、事も分かった。あとはやるだけだ。

幸い僕には、副業という武器がある。今はまだ脆弱な収入基盤だが、これを最大化しつつ、資産構築に邁進することは、元々ぜいたくをしない僕にとっては、進めやすい戦略である。

テレワークで自由な時間が増えた人も多いと思うが、個人的にはそんなにやりたくない仕事を家でやらなければならないのは、出勤して仕事をする以上にストレスを感じた。

やはり本当の意味での経済的自由というのは、得られない。

目標設定をしたら、あとは、以前僕がTwitterで紹介した本を読み、習慣化を武器にするだけだ。

僕は「継続さえすれば、9割の人間と差をつけられる」と信じているので、この方針でしばらく進んでみたいと思う(他者との比較はもはや何の意味もないが)。

状況については、節目節目で更新していければと思う。

 

今回の記事が何かの参考になればうれしい。

 

おわり

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