今回は前回までのゲスな内容からちょっと志向を変えて、組織のあり方と個々人が副業なりで稼ぐに当たって心がける(僕は心がけている)事をお伝えしたいと思う。
僕のnoteなんかはありがたい事に結構売れていてフォローしてくれる方もまあまあいるのだが、売るにあたり、結構大事にしている事がある。
kai(@25_8_)さんが言っていたりする事も本質的には同じだが、ここはせっかくなので、僕の視点から持論を展開したい。
これは僕がコンサルをやっていた時に、ある著名な方から聞いた話を元にしている。
組織体には、お金の計算式から見て次の3タイプがある。という話だ。
どういうことか、述べていきたい。
組織体には、お金の計算式から見て次の3タイプがある。
【Aタイプ】「売値=原価+(維持費+利益)」に基づく組織体
原発事故でにわかに脚光を浴びている東電をはじめとする電気料金が有名だが、一般的な公共料金はすべてこの式で計算されている。この式に基づく組織体では、外部との競争がないためどんどん劣化していく。
「原価総括方式」なんて呼ばれていて、単なるサラリーマンの僕は、皮肉たっぷりに「羨ましいなあ」なんて思っている。
従業員にとっては毎年同じ作業の繰り返しで仕事は楽だが、単調でやり甲斐がない、と思われる。
【Bタイプ】「利益=売値-(原価+維持費)」に基づく組織体
一般の民間企業がこれに相当する。
商品を売るのは自由市場の為、売値は需要と供給の関係で決まる。
この条件の中で、企業間での熾烈な顧客の獲得競争に勝ち抜き続けなければならない。
ということは、式の中の「(原価+維持費)」を少なくする努力や、より高く売れるように商品のレベルアップが欠かせない。
【Cタイプ】「売値=原価-(維持費+利益)」に基づく組織体
官公庁がこれに当たる。単年度会計方式を採っているので、その年に国民から徴収した税金から、まず自分たちの給料をはじめ、諸経費を差し引く。
残った金額をその年度中に配布し切る。毎年3月になると道路工事が盛んになるのはそのせい。
予算より少なく仕上げると、その事務処理が煩雑になるので、上司から睨まれるので、ここでは「何を成し遂げた」ではなく「何億円使った」が評価指標になっている。
全くばかげた話だ。毎年、税金という国民からの「定期収入」があるから成り立つ。
Bタイプの組織に属する自分としては、AもCも可愛そうだなと感じる。資本主義の原則から外れているからだ。
僕達は、幸か不幸か資本主義というシステムの中で生きている。
個人として、モノを買うとき、サービスを受けるとき、全てお金を払う。
「費用対効果」なんて言葉があるが、払った費用に対して効果が薄ければモノは売れない。
そして、それを生業にしている組織があるとしたら、自然と淘汰されていく。
Aタイプな組織が提供するサービスは、売り手の都合で価格が跳ね上がるから、誰も買わない。
(オリンピックなど、典型的なAタイプだ。当初予定していた予算を何倍もオーバーし、そしてそれがまかり通る。信じられない世界だ。)
Cタイプのような組織が提供するサービスは、「いくら使ってもいいよ」と言われて作られているから、必ず甘えや妥協点が宿る。
市役所のWebページや、いわゆるハコモノで提供されるサービスがもっさりしているのはこの為だろう。
本当にムダがないか、という事を突き詰めて考える必要がないからだ。
僕のようなバイヤーも、特に価格の妥当性など気にする必要はないかもしれない。
さて、これを自分で事業なり副業をやろうとするときに、多くの個人なり組織はBタイプを前提に物事を考える。
というか、それが世間一般の常識というものだ。
例えば自分でビジネスをして、値段を決める時に、「これは製作期間が他の製品より多くて、カネも掛かったから、他社の同じようなサービスは○○円だけど、こっちはは○○円だな」というのでは、当然ながら売れない。売り手の都合だからだ。
そのサービスが市場から求められているものなのか、価格は適正か。
それをベースに考える必要がある。
事業がうまく行っている個人や組織は総じてこの原理原則を理解している(と思う)。
それが、意識しているにしていないにせよ。
僕なんかは、道半ばではあるし、サラリーマンだから何も偉そうなことは言えない。けど、 「モノを売る」って事をこんな目線で考えてみましたよって話でした。
おわり
コメントを残す